うつ病になって起きた体の変化9つのこと
1・不眠
何度かブログの中でも触れていますが、私はうつ病になる前にまず不眠になりました。当時、頭はいつも心配ごとばかりで疲労困憊でした。そしてそのせいか神経が昂るような感じがあり、まるで眠れなかったです。眠れないとますます頭は何か(たいてい悪いこと) を考え始めます。心配事をいちいち取り出してそれに対する対策を延々と考えるのです。そして図らずも朝を迎えてしまっていました。2時間ほど眠れることもありましたが酷く浅い眠りでした。週の睡眠時間が合計で5時間程度にしかならないことがあり、その時にとうとうたまらず心療内科に駆け込んで睡眠薬を処方してもらいました。
不眠は結局その後うつ病の発症期間も含めて2年半あまり続きました。
不眠に対する対策で眠くなるまで布団に入ってはいけない、人の体は疲れれば自然と眠くなるのだ、というのを見かけます。でもやってみましたがぜんぜん眠れなかったです。睡眠薬の断薬を3日間ほどやりましたがほとんど眠れませんでした。不眠になると本当にいつまでも眠れないのです。
2・早朝覚醒
こちらのエントリにも書きましたが、うつ病を発症してからは不眠だけでなく早朝覚醒も起きました。それも毎日です。酷い時には睡眠薬を飲んでも夜中の2時に目が覚めました。早朝覚醒対策で短期に効くハルシオンなどの睡眠薬を処方されましたがあまり効かなかったです。また睡眠薬はいくら飲んでも一時的に眠れるだけです。不眠が改善されることはありません。結局のところ対処療法でしないのです。
3・生命エネルギーの低下
体は常に疲労困憊でした。ほとんど寝たきりにも関わらず自然と疲労が回復することはありませんでした。睡眠薬を使ってなんとか眠っても、目が覚めてみると既に疲れ切っていました。もちろんほとんど寝たきりなので体は疲れていないはずです。怠けているわけでもないのです。体を動かそうとしても動かないのです。食欲は低下しているとはいえそれなりに食事はとっていて、体を動かすための栄養は十分にあるはずでした。しかし不思議なことに脳がうまく命令を出せないのです。
体から生きようとするエネルギーをまるで感じませんでした。
うつ病になっていた当時はエネルギー云々については考えませんでしたが、鍼治療でうつ病が治った後に体からみなぎるエネルギーを感じました。そのため当時はエネルギーがまったく無かったのだなと思いました。ここで言っているエネルギーとは栄養のことではありません。強いて言えば”気”でしょうか。全く科学的ではありませんが、うつ病から回復した今では”気”の存在を無視できなくなっています。
こういう経験を経て思うのですが脳は残されたエネルギーからできることを判断している気がします。そのためうつ病になってエネルギーが低下した状態だと些細なことでさえとてもできないと脳が判断してしまい、より一層暗い気持ちになってしまいます。
4・希死念慮
「きしねんりょ」と読みます。自殺願望のことですね。うつ病になった直後は希死念慮が強く、その衝動を押しとどめるのに苦労しました。通院のために電車を使っていたのですが、通過電車が通る度に自分が勝手に飛び込んでしまいそうで恐ろしかったです。 希死念慮はうつ病発症後3ヶ月くらいが最も強く、その後は徐々に収まっていきました。
5・表情が無くなる
何もやる気が無く、何も 楽しくないせいか妻からはしばしば表情が無いと言われました。表情に生気が無く、ほとんど笑いもしなかったそうです。
6・インポテンツ
何もやる気がないので当然あっちの方も全然ダメでした。
7・テレビが見れない
テレビを見てると頭が混乱してきて、意識が混濁しました。そのためテレビはほとんど見ることができませんでした。中でもバラエティーは体の拒否反応が酷く1分と見続けることができませんでした。人の笑い声を聞くことが耐えられなかったです。
しかし映画「ツレがウツになりまして」は頭が朦朧としながらもがんばって見てしまいました。 そのうち映画の感想を書きたいです。
8・日内変動
朝は体調が悪く、夕方から夜にかけて体調が良くなるのを日内変動と言います。私も日内変動は起きました。朝は布団から起き上がれないほど頭が重く、体を動かすエネルギーが無いのですが、夕方から夜にかけては少し動けるようになります。体のダルさは残るもののかろうじて食事を作る等のことはできるようになりました。
9・食欲と体重の低下
食欲は低下して激やせしました。170cm、63kgでしたがうつ病になった後は54kgまで体重が低下して体脂肪率は10%まで落ちました。うつ病が完治した今は65kgまで体重を戻しています。