サイトカインを止めてうつ病を治すプロセス
最近は激務が続いたため更新が滞っていました。
22時過ぎに会社を出る事が多かったです。激務に耐えうるまで回復したのは喜ばしい事ですが、社畜過ぎるので今後の人生のことも考えねば、と思う今日この頃です。
今回は書く書く詐欺になっていたサイトカインの生成を止める方法についてです。サイトカインが真にうつ病の原因であれば、それはうつ病を治すプロセスそのものもになるはずです。
まずは最近のエントリの振り返りです。
新たなる希望 〜神経炎症仮説〜 - 元うつ病患者のふり返り日記
自分が風邪になったのをきっかけにうつ病の原因について新たな仮説があるのを知りました。それは神経炎症仮説と呼ばれています。サイトカインという物質がキーポイントです。
なぜサイトカインはうつ病をを引き起こすのか - 元うつ病患者のふり返り日記
サイトカインがうつ病を引き起こす理由について生物学的な視点から仮説を立てています。
石器時代から構造が変わらない脳が誤動作し、本来は自分の身を守るためのサイトカインを誤って生成し続けるのがうつ病の正体です。そうであればうつ病を治すにはその脳の誤動作を止めさせる必要があります。
脳の誤動作は自分の身に危険が及んでいると間違った認識をすることで起こります。そのため、まずその状況を改善する必要があるでしょう。そういった状況は様々ですが、一般的に言われている幾つかの例を挙げてみます。
- 自分の意思にそぐわない長時間労働
- いじめを含む周りからの批判に晒され続ける状態
- 離婚
- 子育てや姑との関係などによって自分のやりたい事が制限され続ける状態
これらは実例のうちのほんの僅かなものですが、全て共通点があります。アドラーの心理学によって示されるように人のストレスは他人との関わり合いによってのみ発生します。これらの例も漏れなく他人との関わり合いによって生じます。(ここで言う他人とは自分以外の人間を指します。自分の子供さえここでは他人と定義します。)上記に挙げていない症例もその全てが他人との関係性が引き金になっているのは容易に想像ができます。
そのため脳の誤動作を止める第一歩は他人との関わり合いをやめることです。
例えば職場に原因がある場合は仕事を休職・退職する、家庭に問題がある場合は離れて一人暮らしをする、あるいは実家に帰るという選択肢があります。
しかしここで問題なのは人間は群れへの所属欲求が強いので、群れから離れるには勇気がいります。仕事を退職した場合は再就職できるかという不安もあるでしょう。
もちろん退職を強く薦めはしませんが少なくとも休職は検討すべきです。大企業なら異動も有効な手段かもしれません。家庭に問題がある場合でも別居や実家に帰るなどの工夫は必要です。勇気は入りますが、一時的にその場を離れるというのは重要だと思います。
ストレスに晒されている状態で脳の誤認識を止めるのは容易なことでは無いでしょう。
もし運良くストレスのかかる状態から離れる事ができたとします。そのまましばらくすると自然と脳の誤作動が解けてうつ病が治ってしまう人も症例として挙げられています。そういった人たちはサイトカインの生成条件が終わったと判定されて、脳が通常モードに切り替わったのだと思います。
しかしどのくらいの割合かはわかりませんが人との関わり合いを止めても脳が正常に戻らない人たちがいます。
自分もその中に含まれます。自分は休職して職場から7ヶ月間離れても何一つ症状は改善しませんでした。
自分の場合に限って言えば、そこで偶然にも東洋はり医学会の治療に出会い、脳の誤動作を止めることができました。しかし鍼治療もどうやら100%の完治率を誇るわけではなさそうです。
脳の誤動作を止める治療法は人それぞれなのかもしれません。例えば私の身近な人でサルサを習い始めてうつ病が治ったという人がいます。ラテンの陽気な考え方に強く影響を受けて物事を楽に捉えられるようになったと言っていました。確かにそのように考えられれば無意識の部分にも影響して、自分がいまは危険な状態では無いと感じられるようになるのかもしれません。
最近流行りのスルー力やオーバーコンフィデンスバイアスを身につけるのも効果はあると思います。考え過ぎない技術というのはうつ病を回避するのに本当に重要な能力だと思います。
以上がうつ病を治すための大ざっぱなプロセスになります。自分が危険な状態では無いと自分に認識させるのが大事です。
そしてお気づきだとは思いますが向精神薬は必要無いです。向精神薬は仕様上、サイトカインを減らしたりその生成を止める機能はありません。
それらの薬はうつ病を治すのにまったく寄与しないのです。