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元うつ病患者のふり返り日記

うつ病で会社を9ヶ月間休職した後に復職を果たしました。そんな筆者がうつ病や精神医学についてふり返り考察します。完治に至った闘病記もごらんください。http://snailramp.net/depression/

ホームズになるのはやめましょう

シャーロック・ホームズは私が好きな探偵の一人です。ホームズは観察眼に優れ、わずかな情報を手がかりに多くのことを推理してしまいます。「株式仲買店員」でワトソンのスリッパの様子から体調を当ててしまうシーンは圧巻です。

多くの人、特に男子はホームズのようになりたいと思った人は多いのではないでしょうか。

うつ病になる前の私は人よりも観察眼に優れ、心を読むのがうまいと思っていました。ちょっとした目つきや仕草、声のトーンからその人の心理状態を推理していました。それこそホームズのように。
そしてその心理状態に応じて人と接しようとしていました。
 
この行動は関係する人数が少ない場合は非常に良くワークしていました。人の気持ちを読み、それに対して行動することで一定の信頼を得ることができ、問題のある人物とは適当な距離を置くことができました。
 
しかし接する人数が増えれば増えるほど私の心は疲弊していき、いつの間にか自分の事を悪く思っていないか、その事ばかりを気にして人の仕草を観察するようになっていった気がします。やがてそれは妄想を生み、多くの人が自分を憎み、自分は危険な状態だと勘違いしうつ病になっていきました。
 
そもそも私は観察眼に優れていたのか、推理力に長けていたのかわかりません。一般的にうつ病になる人は、普通の人に比べて他者の自分への評価や人間関係を正確に把握していると言われます。
しかし本当のところはわかりません。一部の推理は正しかったかもしれません。でも全部正しかったかというと、そうではなかった思います。
 
今思えば、正確に物事を把握することが生き易くしたり、人を幸せにするようなことはあまりありません。むしろ自分の都合の良いように世界を捉えることの方が自分に取っては正しい道だと思っています。ネガティブな状態であってもポジティブな思考を保つのです。
 
そのためには人を観察しない、推理しないというのはいい戦略です。自分を楽にしてくれます。人への配慮が欠ける事があるかもしれませんが大きな問題になることはほとんどありません。過度な気配りを続けるよりは無理にでもポジティブなことを言い続けた方が、自分の精神衛生上にもいいですし周りにも良い影響を与えます。
 
とりあえず今が辛い人は推理するのをやめましょう。徹底的に。