真昼の悪魔
激務が続き更新が滞っております。。自分がやりたい事は何なのか今一度見直さなくてはと思う今日この頃です。
前回はアンドリュー・ソロモンがTEDで行った講演をご紹介しました。
今回は彼を一躍有名にした著書、「真昼の悪魔」をご紹介します。
「真昼の悪魔」は全米図書賞を受賞し、ピューリッツァー賞の最終候補にも選ばれた非常に評価の高い本です。本店のAmazonでも星が多いですね。
この本は自身のうつ病の経験を元に書かれたノンフィクションの作品になります。膨大な文献から得た医学的な知識、また多くのうつ病関係者に対して行ったインタビューが盛り込まれています。
正直医学的な話は難しすぎてあまりよくわかりません。ちょくちょく数式や化学物質の名前が出てきますがさっぱりです。しかしそれなりの頭のいい人が丁寧に読み解けばかなり正確な医学的なデータや定義を手に入れられそうです。
取材はかなりの人数に対して行ったようです。医者やうつ病患者だけでなく、うつ病を支援する人々も登場します。彼らは向精神薬の効果・副作用を語り、また精神外科手術や電気ショック治療も一定の効果があると述べています。
アンドリュー・ソロモンは自分のうつ病発症の原因は母の死であったとしています。当初は母の死は確かに喪失感はあったけれど大丈夫だと思っていたようです。しかし年々うつ病の傾向は酷くなっていき、遂に服薬による治療に入っていきます。その後うつ病が治ってからも、向精神薬を飲み続け副作用もほとんど無いと言っています。
私がこの本を読んだ感想(ちなみに上巻だけ)ですが、ここまで全面的に精神医学には効果があると語る本はなかなか無いですね。電気ショックや脳の一部を切除する精神外科にも非常に効果が高いと言ってるのは驚きです。(もちろん向精神薬も)
しかしその答えらしきものはまえがきにありました。
私の場合、先入観なく製薬会社について書くのは難しい。というのは、私が成人して以来、父はほぼずっと製薬会社で働いていていたからである。必然的に、私には製薬業界の知り合いが大勢いる。
彼が書いたことが本当なのか、でまかせなのか私にはわかりません。しかし実際に巷で言われている向精神薬の問題等ほとんど語られません。そういえばこの本が書かれた2001年当時は世界中で製薬会社によるうつ病キャンペーンが行われていた時期と重なります。
変な陰謀論に加担したくはありませんが、彼が書いた事は本当に正しいことなのでしょうか?