元うつ病患者のふり返り日記

うつ病で会社を9ヶ月間休職した後に復職を果たしました。そんな筆者がうつ病や精神医学についてふり返り考察します。完治に至った闘病記もごらんください。http://snailramp.net/depression/

テトラミド、目が震える向精神薬

テトラミドは私が飲んだ向精神薬の中では最も副作用の激しいものでした。

 

テトラミドを飲んだ次の日は体がぐったりして夕方まで起き上がることができないことが多かったです。それでも少し症状が軽く、起き上がれる日があっても手が震えるだけでなく、なんと首まで小刻みに震えていました。首の震えが激しい時に歩くと自分がまっすぐ歩いているかもよくわかりませんでした。

そういえばこんなこともありました。少し症状が軽いと思った時に行った近所のスターバックスで、アイスコーヒーに刺さったストローに口を付けようとしても、首と手の震えのために飲むことができませんでした。手が震えて目標であるストローがぶれるだけでなく、首も震えるのでうまく距離感が掴めないのです。何度もストローを口にくわえようとして失敗する姿はきっと周りからは奇異の目で見られていたに違いありません。

 

こんな激しい副作用を起こすテトラミドとはどんな薬なのでしょうか?

 

ミアンセリン:テトラミド

第二世代の四環系抗うつ薬です。作用はやや劣りますが、抗コリン作用などによる副作用が軽減されています。効果の発現は早いほうです。

 

脳内の神経伝達物質であるノルアドレナリンの量を増やし、神経の働きをよくします。ノルアドレナリンの増加は「意欲」が高まることにつながると考えられています。
【重い副作用】けいれん..筋肉のぴくつき、ふるえ、白目、硬直、全身けいれん、意識低下・消失。

ネットで調べるとあまりテトラミドの体験記は出てきません。たぶんマイナーな薬なのだと思います。しかし私にとっては副作用があまりにも激しかったのでとても強く記憶に残っている薬です。

 

添付文書には副作用として「意識低下」「ふるえ」が指摘されていますが、私はこれにあたったようです。

しかし主治医に薦められるままに副作用を我慢して1週間テトラミドを飲み続けました。そうしたところ7日目の夜にとうとう首や手の震えが激しくなったうえに、なんと目が震え始めました。物を見ようとすると僅かですが震えて視線が定まらないのです。そのため脳に異常が起きているのではないのかと思って日赤医療センターの夜間外来に駆け込みました。そこで血液検査からレントゲン、脳のCTスキャンまでしましたが何も異常はみられませんでした。夜間外来の担当医(そうとう若い医者でしたが)の見解はやはりテトラミドの副作用のようなので服用を中止した方がいいだろう、というものでした。

 

主治医に夜間外来に駆け込んだ顛末を話したところ、じゃあ他の薬にしましょうか、と特に心配も慌てもせず診断を下しました。テトラミドを飲まなくなったところ震えの症状はすぐに収まりました。しかしこの激しい副作用の件があって私は向精神薬を疑うようになっていきました。

 

そういえば副作用の話ばかりですが肝心の抗うつ剤としての作用はどうだったのでしょう?

もちろん、まったく効果はありませんでしたよ。当たり前じゃないですか。

ノルアドレナリンとか脳内の化学物質の欠乏がうつの原因なんて嘘ですから!