アサーティブコミュニケーション
うつ病に陥らないために、あるいはうつ病の再発防止のためにアサーティブコミュニケーションを取り入れませんか?
アサーティブコミュニケーションは自分も大切にして相手も大切にすることが目的のコミュニケーション方法です。
アサーティブコミュニケーションではその場にふさわしい方法で自分の気持ちを表現して、かつ相手の意見も尊重することを目指しています。
アサーティブコミュニケーションがうつ病を避けるのに効果があると思えるのは3つの理由からです。
(1) 相手のことを尊重し過ぎることはうつ病を生む
(2) 自分の主張をしっかり伝えられれば対人関係は大きく改善し、ストレスは軽減する。
(3) 自分を押さえつけることをやめれば、そのエネルギーは自分がやりたいことを実現する方向に使われるようになる。
3つの理由をもう少し深く見てみましょう。
(1) 相手のことを尊重し過ぎることはうつ病を生む
世の中には相手の言うことは聞くが、自分のして欲しいことを言えない人たちいます。相手にとってはすごく優しい人ですが、自分の思いを圧し殺すために本人はすごくストレスを溜めます。
一方で相手に有無を言わせず自分の要求を押し付ける人たちもいます。パワハラをする上司や、他人を不当にいじめる人、子供を自分の思い通りにしようとする親などがこれにあたります。
アサーティブコミュニケーションにでは前者を非主張的自己表現型と言い、後者は攻撃的自己表現型と言います。
非主張的自己表現型の人と攻撃的自己表現型の人が、上司・部下の関係や、夫婦や親子の関係を持つことになると、非主張的な人は攻撃的な人から一方的に要求をされることになります。
それはパワハラや荷重労働、ドメスティックバイオレンスを産み、要求される側がやがてはうつ病となってしまう可能性を大きくしています。
(2) 自分の主張をしっかり伝えられれば対人関係は大きく改善し、ストレスは軽減する。
アサーティブコミュニケーションではその場にふさわしい方法でしっかり要求を伝えられることをアサーティブな状態と言います。
例えば大切な約束がある時に急な仕事を頼まれてもしっかりと断るのはアサーテイブな状態である言えます。
また仕事を依頼する側も相手には仕事ができない場合があるということを認識をして、今後仕事を頼む時には相手の都合を考えるようになります。
そうするとお互いにそれぞれの主張を認め合うようになり、人間関係は改善していきます。
自分の感情に耳を傾け、それを相手にしっかり伝えることは自分を大切にするのと同義でしょう。自分を大切にすればストレスは自然と軽減していきます。
(3) 自分を押さえつけることをやめれば、そのエネルギーは自分がやりたいことを実現する方向に使われるようになる。
アサーティブコミュニケーションを習得すると自分の感情と向き合い、それを言語化できるようになります。
感情を深く遡っていく過程で、自分は本当は何をしたかったのかが見つけられるかもしれません。
会社の上司や、強引な仲間を優先して何か犠牲にしてきたものはありませんか?
自分を犠牲にして人の主張を受け入れてきたあなたも、自分がやりたかったことを思い出せば、それに向かって人生そのものが変わるかもしれません。
自分に対して攻撃的な相手に自分の主張を伝えるというのは怖く、躊躇するとは思います。
しかし自分の意志を表現するのは国際的に人権として認められているので臆することはありません。
アサーティブコミュニケーションを取り入れてうつを回避し、自分が本当にやりたかったことを見つけましょう。