江ノ島の墓碑
春もすぐそこまで来てますね。そして奴らも。目がかゆい・・
先日ニュースで見たのですが2020年東京オリンピックのセーリング(ヨット競技)会場は江ノ島になったそうです。
江ノ島と言えばサザンオールスターズや美しい海岸が思い出されますが、日本の鍼灸医学に関わっている人たちにとっては重要な人物が眠っています。
ここで復習です。私はうつ病になりましたが東洋はり医学会の鍼治療によって回復しました。そのことをこのブログで紹介したところ、かなり多くの人が東洋はり医学会に所属されている先生方の治療を受け回復までこぎつけているようです。いろいろな方の治療体験は下記の記事のコメント欄に掲載されています。
話は戻ります。江ノ島には日本の鍼治療の中興の祖と言われる杉山検校が祀られています。杉山検校は徳川綱吉公からその技を認められ、鍼の振興に尽くすように命じられました。ちなみに杉山検校の検校とは名前ではなく盲人が就く官位の最高位を意味しています。本名は杉山和一と言います。
実は杉山検校は鍼の天才ではなかったようです。むしろ不器用で手際が悪く、最初の鍼の師匠から破門されたくらいです。しかしそこから一念発起し、独自の管鍼(かんしん)法を編み出し、杉山流をまとめ上げ、ついには検校の地位まで昇り詰めるのです。
きっと不器用だけど頭が良く、アイディア豊富な人物だったのでしょう。
杉山流はその後いろいろな騒乱を経ながらも受け継がれ続けて、東洋はり医学会もその流れの中にいます。
余談ですが鍼の始祖である中国鍼は毛沢東の文化大革命により重要な書物の大半が失われてしまったとのことです。
いつか夏のいい季節にでも、間接的とはいえ自分を救ってくれた杉山検校の墓碑を訪れたいですね。
炎症と戦う食べ物
インフルエンザが猛威を振るってますね。みなさんお気をつけください。
炎症はうつ病だけでなく、心臓疾患、ガンやリウマチなど様々な病気の原因とされています。
2015年の記事ですがハーバード大学のサイトに抗炎症作用のある食べ物に関する記事が掲載されていました。
下記の画像は上記ページから抜粋
画像の上部は抗炎症作用のある食べ物で、下部は炎症を引き起こす食べ物です。
抗炎症作用のある食べ物
- トマト
- ストロベリー、ブルーベリー、オレンジ、さくらんぼなどの果実
- アーモンド、クルミなどのナッツ類
- オリーブオイル
- ほうれん草、ケール、コラードグリーンなどの葉物
- サーモン、サバ、マグロ、イワシなど魚油を多く含んだ魚
炎症作用のある食べ物
- フライドポテトなどの揚げ物
- ソーダドリンク
- 精製された小麦から作られたパンやクロワッサン
- ラード
- 赤身肉や加工肉
まぁ取り立てて新しい発見はありませんがハーバード大のような著名な大学のサイトが取り上げているくらいですから、やはり炎症がうつ病などの病気の原因である可能性が高いのでしょう。また抗炎症作用のある食べものをどう日常的に摂取していくか、というのも世界的に関心が寄せられているようです。
ちなみにこのサイトで何度も紹介している「最強の食事」本では果糖やナッツ類は体に良くないと書かれています。この辺りも比較してみると面白いのではないでしょうか。
悲惨な幼児体験がうつ病を引き起こす
寒い寒い。懐も寒い。
今回のタイトルですがうつ病の経験のある人は少なからず心当たりがあるのではないでしょうか。自分はあります。
子供の時に親から虐待を受けたり、社会的な孤立を経験したり、はたまた貧困であったりすると大人になってから特定の疾患にかかりやすいという研究結果があります。特定の疾患とは、メトボリックシンドロームや高炎症体質、そしてうつ病です。
「幼児期の悲惨な体験と大人になってから疾患にかかるリスクの関係」
この研究はニュージーランドで1037人を3歳から32歳まで追跡調査し、「虐待」「社会的孤立」「貧困」の経験をした人たちが大人になってから”メタボリックシンドローム”、”炎症体質”、”うつ病”のいずれかの疾患にどのくらいの人数がかかるのか集計しています。
研究の結果は、こんな研究してるくらいですから、当然のように幼児期に「虐待」「社会的孤立」「貧困」を経験していると、大人になってから"メタボリックシンドローム”、”炎症体質”、”うつ病”のいずれにもなりやすいとなっています。
そしてこの研究の結論では高齢化社会の医療費削減のために、幼児期の環境を整えるのは費用対効果が高いと訴えています。
確かに幼児期にいつも些細なことでこっぴどく叱られたり、あるいは殴られたりしたら心配症になってしまいそうです。いったい何をしたら自分に危険が及ぶのか常に考えてしまうようになります。そして大人になってより広い世界に出た時に、その心配症な性格では多くのストレスを抱えることになり、やがて高レベルの炎症体質になったり、うつ病になる可能性が高いのは容易に想像ができます。
(炎症がうつ病を引き起こしますから。)
今後この論文が主張するように幼児期に悲惨な体験をしないよう国やその筋の機関が努力するのは必要でしょう。しかしすでにそのような経験をしてしまった人たちはどうすればいいでしょうか?
この論文はそのことについては何も教えてくれません。呼吸法や認知行動療法、マインドフルネスといった手法もあるようですが、銀の弾丸というわけではないようです。
新たなより良い解決策はあるのでしょうか。。
うつ病に効く可能性がある生物学的製剤とは
トランプさん調子いいですねぇ。
前回の投稿で関節リウマチの薬にうつ病を改善する可能性があると報告がされたと書きました。
発表された論文や報道ではどの薬に可能性があるのか言及されていませんでした。その後に自分で調べてみたところ、 どうやら「生物学的製剤」というもの指していることがわかりました。
生物学的製剤 生物によって作られるタンパク質などを利用した新しいタイプの薬(注射薬)です。関節リウマチでは、免疫にかかわるサイトカインが異常に多く分泌されますが、このサイトカインの働きを抑えることによって、関節リウマチの症状を改善します。
関節リウマチ 病気の基礎知識|アステラス製薬|なるほど病気ガイド
生物学的製剤と言ってもたくさんの種類があるようで、下記のページにはその代表的なものが幾つか紹介されています。
どの生物学的製剤も炎症の原因であるTNFやインターロイキン6(IL-6)などのサイトカインを無効化する機能があります。
TNFやIL-6はリウマチ患者だけでなく、一部のうつ病患者の血液に多く発現している物質で、これらはうつ病の遠因ではないかと言われています。
近い将来、生物学的製剤がうつ病の治療にも使われることになるのでしょうか?個人的にはそうなって欲しいと思いつつ、そもそもTNFやIL-6が発生する仕組みが解明されてもっと根本的な治療が確立されないかとも願っています。
抑うつ症状を緩和する可能性がある抗炎症薬の話
もう2016年も終わりですね。はてなブログの広告がうざ過ぎるので引っ越したいです。
何度も繰り返し書いてきましたが、人の免疫システムの過剰反応による炎症がうつ病を引き起こしているという仮説があります。
その仮説を証明するかのようにケンブリッジ大学の調査チームが、関節リウマチの治療などに使われる抗炎症薬が抑うつ症状を抑える可能性があることを発表したようです。
ケンブリッジ大学か発表した論文
「抗炎症薬のうつ病に対する効果:炎症に対する臨床試験のレビューおよびメタ分析」
その発表に関する報道がこちら。
「抗炎症薬はいつかうつ病の治療に使われるのか」
「抗炎症薬はうつ病の兆候を抑える」
二つ目の記事の方が短くて平易な英語しか使っていないのでgoogle先生に頼らなくても読めるかもしれません。
頑張って訳してみるとこんな感じです。
「うつ病は脳の炎症によって引き起こされているのではないだろうか?ある炎症とうつ病の研究が抗炎症薬の抑うつ症状を緩和する可能性について報告をしている。
ケンブリッジ大学のGolam Khandaker博士とそのチームは20にも及ぶ抗サイトカイン薬(抗炎症薬)の臨床試験の結果を調査した。これらの薬はサイトカイン(免疫システムをコントロールするたんぱく質)の影響をブロックする。一般的に関節リウマチの治療に使われるような抗サイトカイン薬は炎症を軽減していた。
そしてこれらの臨床試験では、5000人にも及ぶボランティアを含んでいるが、抑うつ症状も合わせて軽減しているという事実をGolam Khandakerのチームは発見した。その効果について彼らは向精神薬とほぼ同等であると主張している。
疲労の関連性
SSRIと呼ばれている向精神薬は脳内のセロトニンを増加させることで人の気分を改善する。しかしセロトニンの不足が常にうつ病の原因ではないため、SSRIはいつも効くわけではない。
最近の研究で抑うつ状態にある人々の1/3は脳内に高い濃度のサイトカインがあることがわかっている。また人の免疫システムの過剰反応が抑うつ症状を助長する傾向がある。Khandakerのチームは脳内の炎症はうつ状態となっている人々が体験した疲労の結果ではないかと考えた。
Khandakerのチームが調査した薬は抗炎症薬として一般的に使われるイブプロフェンなどと同等のものではなく、また致命的な副作用を引き起こすかもしれないために、抗炎症薬を向精神薬として使用するにはその前に十分な調査や評価が必要ではありそうだ。
しかしもし抑うつ状態にある人が抗うつ治療を開始する前に脳内に炎症があることがわかれば、近い将来それらの薬は有用かもしれない。
”うつ病における炎症の役割というものはだんだん明らかになってきています。少なくとも一部の人たちについては。”
Khandaker博士はそのように主張しています。
”私たちの研究はそれらの人たちは抗炎症薬でうつ病の治療ができる可能性を示しています。”」
英語力がないとこの程度の翻訳でも息切れします。。
CNNの報道だとアスピリンやイブプロフェンなども効果あるように言っているように見えるのですが、、自分の英語力だとはっきりわかりません。アスピリンやイブプロフェンと言えば頭痛に効く鎮痛剤ですがうつ病に効くんですかね。もし試す際は用法・用量はしっかり守ってください。
今後も調査や評価が必要なようですが期待が持てる研究ですね。
「最強の食事」の中短期的な影響
まさかのトランプ。。
今年の健康診断の結果が返ってきました。
昨年はB判定がちらほら出ていて、肝臓数値も下がり続けてやばいな・・と思ってました。今年は前半から「最強の食事」を取り入れて、すごく調子が良いと感じていたのですが、実際のところどうなんだろうと戦々恐々としながら結果を待っていました。
結果は・・A判定ばかりでした!
ただ一つを除いて・・
その一つは腹部の超音波検査で毎年指摘される胆管性過誤腫でこれはずいぶん前からずっとC判定がつき経過観察扱いとなっています。一度精密検査をしていて問題ないとことが確認されているので、まぁ無視していいかなと思っています。
しかし「最強の食事」の最大の目的は体の炎症を防ぐことです。炎症は様々な病気を引き起こし、うつ病にかかる原因の一つでもあると言われています。
血液検査の結果では体の炎症状態も確認できます。
以下が炎症状態を示すCRPという数値です。過去2回分の結果も載っていたので掲載します。
今年 :0.22 mg/dl
昨年 :0.10 mg/dl
一昨年:0.36 mg/dl
おや?正常な数値は0.00 〜 0.30 mg/dlです。正常な数値の範囲内ですが昨年よりも数値が上がっています。これはどういうことでしょうか?数値が下がっていることを期待したのですが。
「最強の食事」は効果がないのか、いま体調が良いと感じているのはそう感じているだけなのか・・
ただ昨年の今頃はそれほど仕事がきつくなく、いまは仕事がとてつもなく忙しいです。一昨年もとても忙しかったです。もしかしたら「最強の食事」をやってなかったら一昨年くらいの数値だったかもしれません。
単純な比較はできないですね。いま言える事は「最強の食事」を実践しても直ちに悪い影響は出ないという事だけです。
体型は整ってきましたし、感じとしては体調は良いのでまだしばらく続けてみようと思います。
いつの間にか復職3年目が過ぎていました
鬼忙しくてブログをまったく更新できておりません・・
全然気づいていなかったのですが8月24日で復職して3年が経ち、4年目に突入していました。気づかないということは充実しているということなのでしょうか?ただ忙しいだけな感じもしますが・・
どうであれここまで健康な体に戻してくれた村上鍼療院の老先生には感謝しかありません。
ちなみに去年も同じようなこと言ってました。もうさすがにここまで来ると完治してると言えるので、来年は復職4年目です!とは言わないでしょうね。
今年の8月24日はブログを更新してるのですが3年過ぎたことにまったく気づいてないのが丸わかりです。
ちょっとしばらく更新が滞ってしまいそうですが、引き続き東洋はり医学会の受診記録などを募集しております。
よろしくお願いします!